サラブレッド種子馬の哺育期における個体維持行動

概要

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軽種馬の飼養管理を見直すための基礎データを得ることを目的として、3日齢から17週齢までの間のサラブレッド種子馬の行動について検討した。母子馬6組を供試し、生後3日目、1、3、7、10、17週目に、24時間通して数人で交代しながら子馬の行動を肉眼観察した。横臥休息行動に費やした積算時間は子馬の成長とともに徐々に減少し、日中(6 : 00-18 : 00)より夜間(18 : 00-6 : 00)で多かった(P<0.05)、横臥休息行動の頻度も同様に減少したが、日中での減少が大きかった。吸乳行動は子馬の成長とともに減少し、吸乳行動に費やした積算時間の日中と夜間との差はほとんどなかった。吸乳行動は1週齢まで1日あたり80回以上観察されたが、17週齢では約40回になった。1回の吸乳行動に要した時間は、3日齢では69.4秒、3週齢では54.9秒、17週齢では47.0秒であった。生後しばらく、横臥休息行動のあと立ち上がるとすぐに吸乳行動に移るパターンが多く観察され、休息後の起立から吸乳への行動連鎖が示唆された。生後3週齢ぐらいになると母馬の飼料や寝藁を採食する行動がかなりみられるようになった。生後しばらく飲水行動はあまり観察されず、3日齢で1日あたり0.5回、1週齢で1.7回、3週齢で0.8回であった。3週齢ぐらいまで母馬の糞を食べる行動がかなり多く観察されたが、10週齢では1例のみになり、17週齢ではまったく観察されなかった。日本家畜管理学会誌、34(2) : 43-49,19981998年4月24日受付1998年9月2日受理
1998-12-10

サラブレッド種子馬の哺育期における個体維持行動

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