ホルスタイン種泌乳牛の乳量と体重の予測モデル
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概要
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代謝エネルギー(ME)システムに基づく,日乳量と体重変化を予測するモデルを作成した。このモデルが必要とするデータは,分娩時体重,日当たり乾物採食量および飼料のTDN(あるいはME)濃度である。主要な仮定は,BRUCEらが提案した潜在的な乳生産量と増体量であるが,エネルギー供給が十分では無い場合,その不足分の乳と体への分配をある一定の比率によるとした。本モデルを,高泌乳牛で得られた成績に適用したところ,乳量と体重の変化傾向をほぼ再現した。しかし,ある場合には乳量が過大に,他の場合には体重が過大に計算された。補助飼料給与がある放牧条件では,モデルの計算結果は乳量で良く一致したが,体重の観測でみられた大きな変動を再現しなかった。モデルの結果と実測値の相違は,飼料構成にかかわらずTDNをMEに換算する変換値と飼料の総エネルギーを一定にしたこと,生体重に占める消化管内容物の大きな変動,乳と体蓄積へのエネルギー分配などが複合的に影響しているものと考えられた。
- 日本草地学会の論文
- 2004-10-15
著者
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高橋 繁男
東北農業研究センター
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高橋 繁男
東北農研セ
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高橋 繁男
畜産草地研究所
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高橋 繁男
東北農業研究センター:(現)日本草地畜産種子協会九州試験地
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栂村 恭子
畜産草地研究所
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大槻 和夫
畜産草地研究所
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中神 弘嗣
畜産草地研究所山地畜産研究部
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