室内試験でみられた Plasmodium yoelii nigeriensis に感染された Anopheles stephensi の吸血源接近の行動
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概要
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マラリア媒介蚊が病原体をとりこんだために, 未感染の蚊に比して, その寿命を短縮したり行動の束縛をうけたりすることは, 少ないというのが従来の報告としては多かった。近年この点についてネズミマラリアなどを供しての実験で, いくつかの異論がみられる。われわれは, An. stephensiにネズミマラリアの一種P. yoelii nigeriensisを吸血によりとりこませた。その5日後に産卵させ, 10日後にケージテスト法で, 障害物である網を越してベイトのマウスに接近し吸血する状況を調べた。その結果オーシスト保有の蚊は, 非保有の蚊と比べて, 網目サイズの大小にかかわらず, 網を越して接近する率が低いことを見いだした。とくにテストの装置をビニール布でおおって外気を遮断すると, 6mmメッシュの網を越える率が著しく低率になることが明らかになった。本原虫感染が媒介蚊の吸血源感知の能力や接近飛翔に影響をもたらしていると考えられる。
- 日本衛生動物学会の論文
- 1991-06-15
著者
-
栗原 毅
帝京大学医学部寄生虫学教室
-
栗原 毅
感染研・昆虫医科
-
栗原 毅
科博 国立感染研
-
一盛 和世
帝京大学医学部医動物学教室
-
一盛 和世
Who
-
一盛 和世
帝京大学 医動物
-
菊池 哲志
帝京大学医学部医動物学教室
-
栗原 毅
帝京大学 医学部
-
菊池 哲志
北スマトラ地域保健対策プロジェクトインドネシア共和国北スマトラ州保健局:帝京大学医学部医動物学教室
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