北スマトラの 1 海岸村落における Anopheles sundaicus 幼虫の生態学的研究 : I. 地形, 土地利用および幼虫の発生
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概要
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インドネシア国北スマトラ州の1海岸村落に生息するマラリア媒介蚊Anopheles sundaicusの発生源を, 日本・インドネシア共同, 北スマトラ地域保健プロジェクトの一環として, 1980∿1985年に調べた。主要発生源は開放的な氾濫原, ココヤシ裁培用の灌漑水路, 自家消費用の小規模な養魚池, 道端の水たまりであり, これらはいずれも年間の最高潮位かそれと同等の高潮位のときにのみ。潮汐作用の影響を受ける高塩分濃度止水域に分布していた。他方, 毎日の潮の干満の影響を受ける感潮域低湿地, 自然植生に密に被覆された水域, 水田, および低塩分濃度(おおむね0.1%以下)の水域に位置する養魚池は発生源として不適であった。浮游藻類やウキクサ等は時に幼虫と共存していたが, それらの繁茂していない水域に, より多数の幼虫が生息していた。好適な発生源は年間最高に近い潮位が記録された直後の1985年5月においても, 感潮域低湿地に沿った地域や河口付近など, 比較的限られた地域にのみ分布していた。
- 日本衛生動物学会の論文
- 1988-09-15
著者
-
今井 長兵衛
大阪市立環境科学研究所
-
PANJAITAN Willem
Provincial Health Service of North Sumatra
-
池本 孝哉
帝京大学医学部寄生虫学教室
-
PANJAITAN William
インドネシア共和国北スマトラ州保健局
-
Panjaitan Willem
Cdc Provincial Health Service Of North Sumatra
-
矢麦 寿雄
アース環境サービス
-
池本 孝哉
帝京大学医学部
-
池本 孝哉
帝京大学 医・微生物
-
高木 正洋
国立予防衛生研究所衛生昆虫部
-
POHAN Wesly
Provincial Health Service of North Sumatra
-
HASIBUAN Halomoan
Provincial Health Service of North Sumatra
-
SIRAIT Halomoan
Provincial Health Service of North Sumatra
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