水田におけるアキアカネ幼虫のシナハマダラカ幼虫に対する天敵としての役割に関する研究 : III.水田内における捕食率の推定
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
The prey-predator relationship between Sympetrum frequens nymphs and Anopheles sinensis larvae in rice fields was investigated in the suburbs of Omiya City in Japan during the period from June to July of 1978 and 1980. Sym.frequens developed into 5th-9th instar nymphs at the beginning of June, and they emerged by the beginning of July after developing into the 10th (and final) instar stage. The population sizes of the nymphs were as large as 50,000 in Field-A (920m^2) and 30,000 in Field-B (1,000 m^2) by early June. The density of An.sinensis larvae became higher toward the end of June when the density of Sym.frequens nymphs became low. The distribution patterns of Sym.frequens nymphs and An.sinensis larvae in Field-A were observed to have a non-overlapping tendency, indicating effective predation by Sym.frequens nymphs. By precipitin testing of An.sinensis larvae antiserum against Sym.frequens nymphs collected from the surveyed fields, it was confirmed that Sym.frequens nymphs predated An.sinensis larvae in the rice fields. Rates of Sym.frequens individuals positively detected to have An.sinensis in their guts were estimated to be 0-2.7% at the beginning of June and 33.3-56.5% just before of after June 20th. The rates of individuals of An.sinensis larvae predated by Sym.frequens nymphs inhabiting the surveyed fields were estimated to by 90-100% during the first half of June. It was concluded that Sym.frequens nymphs should be superior predators in the rice fields of this surveyed district.
- 1986-05-25
著者
-
浦辺 研一
埼玉県衛生研究所
-
武井 伸一
埼玉県衛生研究所:(現)埼玉県大宮保健所
-
池本 孝哉
帝京大学医学部寄生虫学教室
-
会田 忠次郎
埼玉県衛生研究所
-
池本 孝哉
帝京大学医学部
-
会田 忠次郎
埼玉県衛生研究所:(現)埼玉県川越保健所
関連論文
- 6 種別同定検査からみた埼玉県における衛生害虫の動向(1978年〜2008年)(第61回日本衛生動物学会東日本支部大会講演要旨)
- 日本に流通する"健康食品"(サプリメント)の放射能調査
- 栽培キノコ及び培地中における放射性セシウム濃度
- 埼玉県内の流通ハーブティーの放射能調査
- 日本に流通する"健康食品"(サプリメント)放射能調査
- 北スマトラ Perupuk 村における, マラリア媒介蚊 Anopheles sundaicus 幼虫に対する室内および野外殺虫試験
- 109 水田におけるアキアカネ幼虫のシナハマダラカ幼虫に対する捕食 (再評価)
- 水田におけるアキアカネ幼虫のシナハマダラカ幼虫に対する天敵としての役割に関する研究 : 4 水田地帯における捕食関係
- 6 水田地帯におけるアキアカネ幼虫とシナハマダラカ幼虫の生息状況と捕食関係
- 水田におけるアキアカネ幼虫のシナハマダラカ幼虫に対する天敵としての役割に関する研究 : 2. 実験室内における捕食能力
- 水田におけるアキアカネ幼虫のシナハマダラカ幼虫に対する天敵としての役割に関する研究 : III.水田内における捕食率の推定
- 水田におけるアキアカネ幼虫のシナハマダラカ幼虫に対する天敵としての役割に関する研究 : 1. 捕食率推定における免疫電気浸透法 (Electrosyneresis) 利用についての検討
- 17 血清法によるアキアカネ幼虫のシナハマダラカ幼虫に対する捕食率の推定
- 26 シナハマダラカ成虫の野外における吸血間隔, 生存率, 個体数について
- 市販乳児用食品の放射能調査
- 日本人健常者(6〜18歳)のピークフロー標準値
- 埼玉県で発生した水道水汚染によるクリプトスポリジウム症の集団発生に関する疫学的調査
- マラリア原虫とそのベクターの生態学論からみたマラリア流行の疫学と対策
- Sat.3 有効積算温度法則パラメータの推定における様々な問題とその対処(VECA 勉強会 (第 15 回))
- 22 血清学的方法によるコガタアカイエカの捕食性天敵の調査 (1)
- 17 ホウ酸毒餌トラップによるクロゴキブリの駆除実験
- A17 共通の発育温度 (Tc) を基準とする温度スケールからみた昆虫の発育における種分化的温度適応
- 蚊の空間分布と発生源、植生との関係(Sat.6 マラリア媒介蚊研究集会)
- 11 埼玉県におけるフトゲツツガムシとタテツツガムシの分布および年次変動
- B12 埼玉県におけるツツガムシ類の地理的分布の比較
- ミナミマルツチカメムシの生態 : II. 大飛来とその誘発要因について
- 電子ポケット線量計を用いた一般環境下の個人外部被曝線量の測定
- 9 埼玉県の市街地における蚊の生息調査(2004年)(一般講演,第57回日本衛生動物学会東日本支部大会講演要旨)
- 3 埼玉県の市街地における蚊の生息調査(第56回日本衛生動物学会東日本支部大会講演要旨)
- 埼玉県におけるシナハマダラカおよびコガタアカイエカの殺虫剤抵抗性
- 寄生虫疾患の環境における流行要因研究集会報告 2 マラリア原虫とそのベクターの生態学論からみたマラリア流行の疫学と対策
- A34 有効積算温度法則のパラメータはどのようにして求めるのが適当か? : マラリア媒介蚊を中心に
- 血清学的方法によるコガタアカイエカの捕食性天敵の調査 : 1. コガタアカイエカ体成分中の特異抗原の検出
- 水田におけるシナハマダラカ幼虫の生息状況と水質条件
- 北スマトラの 1 海岸村落における Anopheles sundaicus 幼虫の生態学的研究 : I. 地形, 土地利用および幼虫の発生
- A13 ネッタイシマカの「内的な発育最適温度」(一般講演,演題要旨,第58回日本衛生動物学会大会)
- 103 マーキング法によるチャバネゴキブリとクロゴキブリの移動と生息数の推定
- マラリア媒介蚊 Anopheles sundaicus の生態にみられる変異
- 2 マーキング法によるゴキブリの移動と生息数の推定 (4)
- 5 埼玉県の水田地帯における蚊の発生動態 : (3) 最近 19 年間の季節消長
- A-5 埼玉県の水田地帯における蚊の発生動態 : (2) 調査地帯での最大許容密度
- A-4 埼玉県の水田地帯における蚊の発生動態 : (1) 最近 17 年間の年次変動
- 8 水田地帯におけるコガタアカイエカ幼虫の捕食性天敵の生息状況
- 2 コガタアカイエカを捕食するクモ類の水田における分布様式
- 7 血清学的方法によるコガタイエカの捕食性天敵の調査 (2)
- A-12 血清学的方法によるコガタイエカの捕食性天敵の調査 : 3. クモ類(その 2)(蚊の生態・分布)
- 埼玉県における蚊の発生状況調査
- 11 ケシカタビロアメンボのコガタアカイエカ幼虫に対する捕食能力と水田における生息密度
- ミナミマルツチカメムシの生態 : I. 生息状況, 発育, 世代経過について