東京国際空港における国際線による侵入害虫の調査
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概要
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東京国際空港に着陸する国際線航空機に, 着陸後直ちに乗り込み, 衛生害虫を探し, 侵入害虫の実態を調査した。1972年7月から1973年8月にかけ42機を調べた。4機を除きすべて旅客機であった。そのうち24機において10種が採集されたが, この他に未同定のもの数種があり, 全部で個体数は102匹にのぼった。そのうち, 59匹はイエバエ, 24匹はネッタイイエカで約83%を占めた。10種のうち, 5種は日本に産しないもので, さらに3種は東京付近には稀のものであった。マラリアのベクターAnopheles subpictus, 黄熱のベクターAedes aegyptiが採れたことは注目されてよい。蚊は, カイローバンコックーホンコン・マニラ経由の南まわり便に多く, イエバエは, ソウル, ハバロフスクからの飛来便に多い傾向がみられた。そして, これらの蚊が, どこで航空機内に侵入したかを, フライト・スケジュールをもとに推理した。イエバエについては, 国内産と外国産を形態的に区別できないので, 殺虫剤感受性を調べて, 侵入したものかどうかを検討した。その結果, ハバロフスクからの飛来便で採集したものは, 明らかに日本のものとは違った感受性傾向を示した。
- 日本衛生動物学会の論文
- 1974-09-15
著者
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