小児悪性脳腫瘍放射線治療後の血管腫発生 : 2症例の報告
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概要
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第1例は3歳時に治療した左後頭葉PNETの14歳女児で,55Gyの照射を行った右視床下部に,4年後にMRI T1 weighted image(T1WI)およびT2WIでIow-,iso-,high-signal intensityの混在する異常影が出現し,cavernous angiomaと診断した.第2例は8歳時治療した松果体部germ cell tumor症例で,5年後に60Gy照射した左視床にMRI上cavernous angiomaの診断基準に該当する病変の出現を認めた.放射線照射後のcavernous angioma発生20報告例の分析では,(1)18例が小児,(2)14例は出血で発症,(3)放射線治療線量は18〜60Gy(中央値43.5Gy),(4)照射後発症までの期間中央値は7.5年(範囲:2〜21年),の特徴が得られた.発生率6.6%(自然発生頻度は0.4%)の報告があり,今後悪性脳腫瘍患児が長期生存するにつれて増加すると考えられる.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 2002-06-20
著者
-
松谷 雅生
埼玉医科大学脳神経外科
-
西川 亮
埼玉医科大学医学部脳神経外科
-
杉山 達也
埼玉医科大学国際医療センター 脳卒中センター 脳卒中外科
-
杉山 達也
埼玉医科大学脳神経外科
-
小倉 弘章
埼玉医科大学脳神経外科
-
吉澤 秀彦
埼玉医科大学脳神経外科
-
小倉 弘章
脳神経外科学教室
-
西川 亮
埼玉医科大学脳神経外科
-
松谷 雅生
国立がんセンター病院脳神経外科
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