並列計算機のためのレイトレーシングアルゴリズム : (<論文特集> 最先端画像映像生成処理技法)

概要

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レイトレーシング法は, 生成される画像の各ピクセル毎に独立に計算できるという特徴を持つ.並列計算機上にレイトレーシング法を実装する場合は, 各要素プロセッサに対し, ピクセルまたはそれらを束ねた小画面を割当て, ピクセルの輝度値をそれぞれ独立に計算する手法が最もよく知られている.各プロセッサで独立に計算するためには, それぞれのプロセッサが, 環境データや物体データをすべて保持する必要がある.そのため, 物体数が非常に多い場合や, プロセッサのローカルメモリーが小さい場合には, データがメモリーに入り切らずに, 描画されない物体等が出現する.そのような問題を解決するため, 従来手法では通信による物体データの転送や, キャッシングという方法が提案されてきた.しかし, 計算できる要素プロセッサの数が増えた場合, これらの手法では, 通信がオーバヘッドとなり処理の向上は望めない.そこで本論文では, 従来手法が抱える問題を解決する一手法として, 疎結合型並列計算機向けに, ピクセル並列, 物体並列レイトレーシングを合せた, ハイブリッドな並列レイトレーシングを提案する.本手法を並列計算機に実装し実験した結果, ピクセル並列レイトレーシング法の利点を受け継ぎ, かつプロセッサの台数が増えてもその台数効果が望める, という結果が得られた.
社団法人映像情報メディア学会の論文
1995-10-20

並列計算機のためのレイトレーシングアルゴリズム : (<論文特集> 最先端画像映像生成処理技法)

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