3次元テクスチャを用いた布の表示

概要

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微細な形状を持つ物体,外観が複雑なシーンを描画するための技法には,全体形状をリアルに表現するアプローチと,微妙な輝度,色合いを表現するアプローチの2つがある。布について,木元ら後者のアプローチをとり,布の質感をもつテクスチャを生成してリアルな布の表示を行った[3][4].また,最近,安田らによって布の反射モデルを導入して布の表示を行う技法が紹介された[5].しかし,どちらの場合もそれぞれ問題点があり,まだ改良の余地が十分に残されている。ここで述べる布の表示技法は,緻密な形状をモデリングすることなしに布の材質感を得るためのものであり,後者のアプローチの1つである.布のりアルな表示を実現するために,布の材質感を表現する新しい形式の3次元テクスチャを導入する.この3次元テクスチャは,従来の単純なテクスチャではなく,J.Kajiyaらが提案するテクセル[2]を布に適用できるよう改良を加えたものである.ここではこの3次元テクスチャをボリューム・テクスチャと呼ぶことにする。このテクスチャを用いて良好な布の材賃感を表示することができた。
一般社団法人情報処理学会の論文
1991-02-25