測定対象血管の位置ずれが単一ビームを使った超音波血流計に及ぼす影響

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概要

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本研究では、血管の位置ずれが超音波ドプラ法を使った血流速度計測の結果にどのような影響を及ぼすかについて調べた。実験結果から、血管の位置ずれを伴う測定では、平均流速を正確に求めることは困難であった。しかし、ドプラエコーの最高周波数は、ほとんど変化することなく検出できた。そこで、最大流速に着目し、実験によって位置ずれと最も速い流速点との関係を調べた。その結果、最も速い流速点は、実流量から求めた最大流速と異なる値になった。このため、音場を考慮したコンピュータシミュレーションによってその原因を調べ、補正係数を求めた。この補正係数を実験から得られた最も速い流速点に適用することによって、実流量から求めた最大流速とほぼ等しい値を得ることができた。このことから、血管の位置ずれが生じるような場合の血流計測には、ドプラエコーの最高周波数から補正係数を適用して得られる最大血流速度が有効な指標になるものと考えられる。
社団法人電子情報通信学会の論文
2002-07-06

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