日本におけるカリキュラム改革の新しい動向
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概要
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The course of study(Gakusyusidoyoryo)has the binding force of law and it plays an important role in determining the content of the curriculum in Japanese schools.In 1989,the Japanese Ministry of Education published a new course of study that aimed to make many changes on the former curriculum.In the new course of study,for example,it has suggested that social studies and science should be abolished in the first and second year of elementary school and replaced by SEIKATUKA-a kind of life studies.Many people have shown much concern,as the result there has been many serious debates.I will introduce the important reatures of the new course of study and analyze the recent trends of curriculum reform.いわゆる戦後教育改革が行なわれた直後の一時期を除いて,日本のカリキュラムは国の強い行政的コントロール下に置かれてきた。学習指導要領が,そのようなカリキュラムのコントロールに大きな役割を果してきたことは周知のところである。学習指導要領は戦後,数次の改訂を経ているが,1989年に新たに改訂され,それに基づき新しいカリキュラムが小学校では1992年,中学校では1993年から実施されることとなった。新学習指導要領では小学校における生活科の新設,中学校における選択教科の大巾拡大,等,従来の改訂にはみられない大きな変化がみられるのである。それはしばしば21世紀にむけてのカリキュラム改革とも称されることにもなっている。しかし,こういったカリキュラム改革の新しい動向のなかでは,教育機会の不平等,教育の場における社会的差別や人権の抑圧といった日本の教育現実にひそむ深刻な諸問題へのアプローチがきわめて不十分なものとなっている。こうしたなかで,教師の果すべき役割が改めて問われ,「学校に基礎を置いたカリキュラム編成(school-based curriculum Development)」の実質化,日本の教育のなかにある「潜在的カリキュラム(hidden curriculum)」の批判的対象化といったことが,大きな課題となってきているのである。
著者
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長尾 彰夫
Department of Education,Osaka Kyoiku University
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長尾 彰夫
Department Of Education Osaka Kyoiku University
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長尾 彰夫
教育学教室
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