半導体2次元フォトニック結晶 : その理論と実験的試み
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概要
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フォトニック結晶は背景媒質中に別の媒質(光原子)を周期配列させた構造であり, 分子結晶と類似の格子や Brillouin ゾーン, フォトニックバンド等が議論されるので, この名称で呼ばれている. 光の半波長周期でこの構造を形成すると, フォトニックバンドギャップ(PBG)により発光や光伝搬が禁止される. また周期を乱す光原子(ドーピング原子又は欠陥原子)を導入すると, 共振モードが発生する. これらの性質を利用すると, 自然放出自然放出制御と無しきい値レーザ、無損失導波路など、従来技術では難しい高性能光素子が可能になる. しかし現状では技術的困難から, 遠赤外〜マイクロ波電磁波を用いて比較的大きな誘電体構造を評価する実験がほとんどであり, 最近では電波減衰器の実用化が注目されている. 一方, 我々は半導体発光素子への応用という目的に集中し, 無しきい値レーザの可能性の議論, 半導体微細加工技術による遷移波長に対応した構造の形成等を報告してきた. 本稿では最近の成果をまとめ, 今後の課題について議論する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-08-13
著者
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馬場 俊彦
横浜国立大学電子情報工学科
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馬場 俊彦
横浜国立大学工学研究院
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馬場 俊彦
横浜国立大学
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池田 充貴
横浜国立大学工学部電子情報工学科
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神澤 尚久
横浜国立大学工学部電子情報工学科
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馬場 俊彦
横浜国立大学大学院工学研究院:jst-crest
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