角型構造の大規模多目的線形計画問題に対するファジー計画法

概要

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1960年代のはじめに,Dantzing-Wolfeが,角型構造の大規模線形計画問題に対する分解原理を提案して以来,特殊構造をした大規模数理計画問題に対する数多くの研究が,活発に行われるようになってきている.しかし,人間の判断のあいまい性を考慮すれば,意思決定者は,角型構造の大規模線形計画問題として定式化された問題の目的関数や結合制約式に対して,ファジー目標やファジー制約をもつものと考える方が,より適切であると思われる.このような観点から,本研究では,角型構造の大規模多目的線計画問題に焦点をあて,意思決定者のファジー目標を考慮した意思決定者の満足解を容易に導くための新しい手法を提案する.提案する手法では,意思決定者との対話により,各々の目的関数に対する意思決定者のファジー目標を線形のメンバシップ関数で規定した後,これらのファジー目標の統合にファジー決定を採用すれば,もとの問題は一つの主問題といくつかの独立な小規模の線形計画部分問題に分解して,各部分問題の目的関数を主問題の解により更新して全体としての最適解を繰返しによって得るというDantzin-Wolfeの分解原理の適用により,意思決定者のファジー目標を考慮した満足解が比較的容易に得られることが明らかにされる.
社団法人電子情報通信学会の論文
1994-03-25

角型構造の大規模多目的線形計画問題に対するファジー計画法

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