輻輳角情報に基づく図形の大きさ知覚の検討
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概要
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両眼視で視覚対象物の客観的な大きさを知覚するためには、網膜像と対象物までの距離の情報が必要である。距離を知る情報源を輻輳角に限定して大きさの知覚を調べた。大型3次元映像提示システムと液晶シャッター眼鏡を用いて円図形を種々な輻輳距離に提示し、その大きさを基準サイズに復元させた。8名の被験者とも輻輳距離が小さくなると同じ網膜像の大きさに対して、図形の縮小を知覚すること、基準サイズに復元する拡大率は大きな個人差があり、理論的な予測値より全員が明らかに小さかった。このことは輻輳角を実際より小さく悩が見積もっている可能性を示している。また、被験者に大きさの判断を視覚だけに頼らず、提示された円盤を手でつかむ意識で行うように指示したところ、2名の被験者の大きさの知覚が理論値に近づいたが3名はその影響を受けなかった。このことから悩が輻輳角を正確に見積もり、運動が関与した場合正確に大きさ知覚を表現できる被験者と、輻輳角を正確に見積もることの出来ない被験者がいると推定された。被験者の距離知覚を測定して、大きさ知覚と距離知覚の精度に高い相関があるかどうかを調べることが今後の課題である。
- 2000-01-28
著者
-
竹田 仰
九州大学大学院芸術工学研究院
-
竹田 仰
長崎総合科学大学
-
笠井 健
大阪大学健康体育部
-
竹田 仰
長崎総合科学大学人間環境学部
-
Ewe Chin
長崎総合科学大学 工学研究科
-
笠井 健
大阪大学 健康体育部
-
Ewe Chin
長崎総合科学大学大学院工学研究科
-
笠井 健
大阪大学保健センター
-
Ewe C
長崎総科大
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