向網膜系と選択的注意の形成
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概要
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鳥類はよく発達した網膜への遠心性投射系(向網膜系)を持つ.この向網膜系について,解剖学的,電気生理学的,行動学的手法を用いて多面的に解析した.鳥類の向網膜系は,3つの直列したニューロン(視蓋IOニューロン,IOニューロン,IO標的ニューロン)で構成された向網膜モジュールが約1万個並列に配置された構造で,その投射は網膜全体に広く分布していた.この向網膜モジュールは,広域的に互いに競合していた.また,向網膜神経核を破壊された動物は選択的注意の移動を必要とする採餌行動に遅延が生じた.これらの結果は「向網膜系が選択的注意の形成に寄与している」という仮説を支持する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-03-10
著者
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