砂時計型ネットを用いた多価関数の学習
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概要
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非線形系の逆モデルや, 視覚情報処理における透明視(複数の重なり合った表面の復元問題)などにおいては, 一般に, 多価関数を扱う必要が生じる.本研究では, 砂時計型ネットを用いた多価関数の学習を扱う.この手法には, 多価度をあらかじめ指定しなくてよいことや, 高次元の場合にも容易に適用できることなどの利点がある.従来の同種の研究では, 想起の際には緩和計算の繰返しが用いられ, 収束までに要するステップ数の大きさが問題となっていた.それに対し本研究では, 「曲面への正射影である」という砂時計型ネットの特性に着目して, 逐次代入で効率的な想起が可能なことを示す.従来の緩和罫線と比較して, 収束に要するステップ数も1ステップの計算量もともに小さく, 実時間では数分の1以下で想起が行われる.一般の系では, このような逐次代入は収束するとは限らず, カオス的不安定が生じることがある.しかし, 砂時計型ネットの場合には, カオス的挙動が生じないことが証明される.また, 偽記憶が発生することが指摘され, その判別法が与えられる.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1998-11-25
著者
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