ケプストラム平均正規化法とHMM合成法に基づくモデル適応化法E-CMN/PMCと自動車内音声認識への適用
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概要
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本論文では, 乗法性ひずみの補正に有効とされているケプストラム平均正規化法(CMN)について考察する. 従来のCMNは単一のケプストラム平均(CM)により正規化を行うため, 実環境に存在する多くの乗法性ひずみ要因を補正するには十分ではない. この問題を解決するため, 話者ごとにかつ音声/非音声で別々に求めたCMを入力ケプストラムから減じる, 新しい方法E-CMNを提案する. この方法は, さまざまな乗法性ひずみを一括して補正し, 入力スペクトルを正規化することが可能である. 更に, 加法性雑音と乗法性ひずみのある実環境に対応するため, E-CMNとHMM合成法を組み合わせた, 新しいモデル適応化手法E-CMN/PMCを提案する. 本方法は, 加法性雑音モデルに対する音声モデルの周波数帯域ごとのゲイン, すなわち, 乗法性ひずみをE-CMNにより音声のCMとして一意に推定できるため, 音声モデルと雑音モデルを繰返し計算なしに加算できるという意味で簡便な方法である. 最後に, E-CMN/PMCの自動車環境内での性能を評価する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-10-25
著者
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鹿野 清宏
奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科情報処理学専攻
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庄境 誠
奈良先端科学技術大学院大学
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中村 哲
奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科
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鹿野 清宏
奈良先端科学技術大学院大学
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中村 哲
奈良先端科学技術大学院大学
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