超広帯域ラダー型SAWフィルタにおける不要応答抑圧に関する検討(一般・材料)

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本報告では、Cu電極/15°YXーLiNbO_3基板構造上の高結合ラブ波型SAWを用いた超広帯域SAWフィルタにおけるスプリアス応答について検討した。Cu電極/15゜YX-LiNbO_3基板構造上の高結合ラブ波型SAWを用いることにより、超広帯域なSAWフィルタを実現できるが、通過域上端に過剰な損失や通過域内に不要応答が見られ、フィルタ特性を悪化させている。よって、特性向上のためにはこれらを抑圧する必要がある。まず、通過域上端に発生する過剰な損失について検討した。42°YX-LiTaO_3基板上のSH型SAWとの類推から、並列腕共振子におけるバルク波励振の影響であると予想された。そこで、膜厚比を増加させてSAW速度をバルク波速度から遠ざける手法を適用し、通過域上端の過剰な損失発生が抑圧できることを示した。次に、フィルタ通過域内に発生しているリップルについて考察した。その発生周波数から、共振子の横モードによるものと予想された。そこで、その構造における横モードの共振周波数を理論解析し、実験結果と比較したところ、両者は良く一致した。次にその抑圧法について検討を行った。開口長を小さくすることにより、帯域内における横モードの数を減らすことができる。一方、開口長を小さくすると、静電容量が減少する。ここでは、複数の共振子を並列接続した構造を適用し、容量の減少を補った。
2004-09-09

超広帯域ラダー型SAWフィルタにおける不要応答抑圧に関する検討(一般・材料)

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