腎臓と肝臓に着目する体幹部PET画像とCT画像の融合手法(可視化・レジストレーション)

概要

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体幹部のCT画像とPET画像とを、腎臓と肝臓をランドマークとして融合する手法を提案する。腎臓は肝臓と比べて、呼吸などの影響による上下動が少ない。そこでCT画像とPET画像との位置あわせを腎臓の位置を手がかりにおこない、そのあと肝臓の位置が重なるようにCT画像を変形する。PET画像は空間分解能が低く、腎臓や肝臓などが明るい塊として撮像されるため、各臓器のおおよその位置を知るのに適している。一方CT画像は各臓器の正確な形状を知るのに適している。本稿で提案する手法は、まずPET画像より腎臓と肝臓の候補を抽出する。この候補抽出結果に基づきCT画像中の各臓器のおおよその位置を定め、次にCT画像より腎臓を抽出する。CT画像中において腎臓は、尿管などに対応する曲線と腎皮質に対応する曲面とから構成されている。これら曲線・曲面構造をTensor Votingの手法で強調した上で、CT画像より腎臓を抽出する。また、CT画像中の肝臓を、肺領域を抽出し肝臓の3次元形状モデルを用いることにより抽出する。CT画像より抽出した腎臓と肝臓の位置に基づきPETより抽出した各臓器候補を更新し、最後に融合処理をおこなう。
2005-01-14