協調学習環境における個別指導機構(<特集>マルチメディア教材と教育・学習システム,一般)

概要

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協調学習環境では、複数の学習者が協調して一つの問題に対処し、相互に議論を深め、理解を深める学習の枠組みを有する、しかし、議論に参加する人が多いと、理解の遅れにより議論に参加できない人もいる。我々は、このように議論に直接参加できなくなった学習者に対し、個別学習機能を有するエージェントAssistantを導入し、理解の遅れた学習者に個人的に対処して議論に復帰させるアプローチを提案する。本稿ではまず、Assistantが有すべき機能を従来の個別教授の枠組みであるITS(Intelligent Tutoring System)と比較し、その特徴を明らかにする。両者の最も大きな相違は、特定の個人を指導の対象とするか不特定多数の学習者を指導の対象とするかである。Assistantは不特定多数の学習者を指導の対象とするため、学習者モデルを保持しない。よって、学習者とのインタラクションから学習者の問題箇所を迅速に特定するため、質問をトリガとした箇所同定機構を示す。
社団法人電子情報通信学会の論文
2002-06-14