「む〜(Muu)」の世界 : 複数のクリーチャによる多人数会話とその参与のスキル

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概要

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ひとりで行動していても常にわれわれは他者の中で自分の振る舞いをデザインしている.電車に乗り込み腰をおろすときも, お互いの視線を気にしながら場所を選んでいる.こうした社会的な相互行為の研究は, 人と人工物との関わりにおいても重要な視点を提供するものと考えられる.また, その原型は日常での何気ない関わりや雑談, 幼児やあそびの世界に見ることができる.われわれはこの社会的な相互行為の成り立ちに対して構成的にアプローチするために, 「む〜(Muu)」と呼ぶ仮想的なクリーチャを構築している.本稿では, その仮想的なクリーチャの概要と社会的な相互行為を支える基本的な枠組みについて整理する.また, 人と人工物との関わりにおいて重要な視点となる「社会的な存在」とは何かについて, 社会的な相互行為における参与のスキルという側面から議論する.
社団法人情報処理学会の論文
2000-02-04

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