韻律構造を考慮した対話音声の発話速度の分析と合成
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概要
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対話音声合成の韻律規則作成のために、対話調音声と朗読調音声の比較研究を進めている。すでに発話速度の合成規則も作成しているが, これは一韻律文に対して一律の持続時間制御を行うものであった。ここでは朗読音声との比較による対話音声のモーラ持続時間短縮率を中心に, 発話速度と基本周波数パターン(F_0パターン)により定義される韻律構造との対応を調べた。具体的には, F_0パターン重畳モデルに基づく韻律文, 韻律節, 韻律句, 韻律語の4つの韻律単位と発話速度との関係を分析した.韻律文では、対話音声の発話速度は、文頭で朗読音声程度の発話速度であり, それが徐々に大きくなった後再び文末に向けて減少するが、同様の傾向が、程度は小さくなるものの下位レベルでも見られることが分かった.その結果に基づき, 韻律構造を反映した発話速度制御規則に対する考察を行った.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1998-07-24
著者
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