水-酢酸-クロロホルム三成分系のpH依存相分離現象に基づく均一液-液抽出法
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概要
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水-酢酸-クロロホルム三成分系において, pH依存相分離現象を利用した新しい均一液-液抽出法を開発した.まず, 三成分溶媒系の相分離における最適操作条件を決定した{クロロホルム230μl(0.66vol%)と酢酸2cm^3(5.71vol%)を含む均一水溶液に水酸化ナトリウム水溶液([NaOH]_T=1.03mol dm^<-3>)を添加し相分離を行う.最終体積 : 35cm^3}.又, あらかじめ添加するクロロホルムの量を調節することにより, 水相(V_w=35cm^3)と析出相(V_o=3.5μl)との体積比を一万倍とすることができた.モデル溶質としてα, β, γ, δ-テトラキス(4-ピリジル)ポルフィンを選定し, 本法を適用した結果, V_w/V_oが700のとき, 分配比(D)は5600及び抽出率(E)は88.9%であった.更に, 本法と8-キノリノール比色法を組み合わせた均一液-液抽出法では, 飲料水中の鉄の定量に対し, 良好な結果が得られた{鉄(III)-8-キノリノール錯体 : V_w/V_o=700のとき, D=1230及びE=63.7%}.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1994-12-05
著者
-
川上 貴教
富山大学水質保全センター
-
川上 貴教
茨城大学工学部物質工学科応用化学講座
-
五十嵐 淑郎
Department Of Biomolecular Functional Engineering Faculty Of Engineering Ibaraki University
-
五十嵐 淑郎
茨城大学工学部
-
五十嵐 淑郎
茨城大学
-
稲村 肇
東北大学
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