複雑な表を生成するための表生成系について

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コンピュータを使って表を書くには二つの方法がある。コマンド埋め込み方式(LATEX,roffなど)とWYSIWYG方式(Maeintosh,J-starなど)である。コマンド埋め込み方式もさらに二つに分けられる。I)タブ方式ii)二次元座標方式iは項目をいくつかに区切り、各々の間に線を入れるという方式である。LATEXではtabular環境が、ROFFではtblといわれる表生成ツールがこれにあたる。iiは二次元座標上に、長方形などの図形を置いたり、文字を置いたり、ある点から線を引いたりして書く方式である。LATEXではpicture環境である。WYSIWYG方式で書く場合は、線を自由に書いたり、長方形を作りそれを分割するという方法を取るものがほとんどである。WYSIWYG方式の場合はツール独自の形式で書かれるものが多い。その独自の形式をLATEXやPostscriptに変換するという方法をとるものもある。表の中でも履歴書やカルテ等の複雑な構造の表には次の特徴がある。・ある表が別の表の一部となっていることがある。・文書の一部に組み込まれるよりもそれ単独で使われることが多い。・同じ枠で中のデータだけが違うものという形が多い。・表を集めて管理する人がいる。つまり、データを管理するための入力として扱うことが多い。上記の特徴を持つ複雑な表を書くツールは以下の性質を満たすことが必須である。・ある表を別の表の一部として割り付けることができる。・一座表を書くと枠だけを残して中のデータだけを簡単に変更することができる。・中のデータはそれが何のデータなのかが分かる。コマンド埋め込み方式、WYSIWIG方式はこれらの性質を満たしているとはいいがたい。そこで、我々はこれらの性質を持つ表生成系を試作した。この表生成系の主な特徴は以下の2つである。・表枠とデータを別々に扱う。・存在する構造を明示的に扱う。データ間の構造を明らかにするために表モデルという概念を導入した。この表モデルに基づいて表生成系を試作する。
1992-09-28

複雑な表を生成するための表生成系について

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