安全性の破壊に対する順序列テスト基準の信頼性評価

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並行処理プログラムの信頼性向上手法の一つとしてテストは重要である。並行処理プログラムは複雑であるため、逐次処理プログラムとは異なった開発方法、特にテスト方法が必要である。既に、並行処理プログラムを特徴付ける通信同期文の順序列に基づく順序列テスト基準を提案した。その中で、通信誤りと同期誤りの中のデッドロックとして知られる生存性の破壊とに対する順序列テスト基準を用いたテストの誤り発見能力について分析してきた。並行処理プログラムの同期誤りには、生存性の破壊の他にも、安全性の破壊や公平性の破壊という誤りが知られている。安全性の破壊は、並行処理で使用する資源の中で、複数個の処理が共有する資源を秩序立てて使用するための使用権を確保する相互排除の失敗によって発生する。安全性の破壊は、使用権を確保しなければならない資源であることの認識を忘れることにより、比較的良く発生する誤りであるため、テストによる誤り発見の可能性を検討することはプログラムの信頼性向上に役立つ。今回、安全性の破壊を定義し、安全性の破壊に対する順序列テスト基準の信頼性について定性的に分析する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1995-09-20

安全性の破壊に対する順序列テスト基準の信頼性評価

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