インターネット翻訳におけるユーザインターフェース
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概要
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我々は、従来産業翻訳家をターゲットとした機械翻訳システムの開発・改良を行なってきた。産業翻訳をターゲットとした場合は、翻訳結果を完成原稿として利用することが目的であり、原文も推敲が十分なされたものである場合が多かった。このため翻訳システムには後編集処理まで含めた生産性の向上が求められ、例えば翻訳失敗箇所を明示する機能などが必須であった。 しかし、近年機械翻訳を取り巻く状況は大きく変化した。PCの低価格化と高性能化、GUIの改善により、機械翻訳の利用者層が個人レベルまで拡大し、さらにインターネットの普及により一般家庭へ英語が侵入するなど、産業翻訳家以外にも機械翻訳が使用される要因が整ってきた。個人ユーザの場合には発信情報は「話し言葉」、翻訳結果は意味が取れれば良い(文書として完成させる必要がない)といった「読む翻訳」の需要が高い。特にこの傾向は個人間のコミニュケーションにおいて顕著である。以上の状況に基づき、我々は、通信回線を通じキーボードで英語・日本語間で会話を行なう実験を通じ「読む翻訳」に関する必要な機能を検討した。本実験は、電話回線を使用し端末を直結して行なったが、インターネットを用いれば広ユーザ層による翻訳会話が行なうことが可能である。そこで、上記の検討結果をインターネット情報の翻訳に適用した場合の問題点を検討した。その結果としてインターネット用翻訳ソフトを開発したので報告する。
- 1996-09-04
著者
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