既存のCADシステムに対する設計データベース機能の追加について
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概要
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VLSI設計やソフトウェア開発などの分野では,設計者の共同作業により関連した大量のデータが生成される.そのデータを設計期間の短縮,コストの低減,品質の向上などのために活用するには,統一的に管理する必要がある.最近,この問題の重要さが種々の分野で幅広く認識されてきており,設計作業を総合的に支援するシステムとしての設計データベースに対する研究が盛んに行われている.例えば,設計作業を支援するためには,次のような機能が必要である. 設計の過程を把握するため,生成されるデータの間の関連を保持する機能. 複数の設計者の操作によって,データを失うことが無いような管理機構.このような機能を実現する方法として,設計データベース上にCADシステムを構築する方法と,CADシステムに設計データベースの機能を追加する方法がある.前者は,現在一般にとられている方法で汎用的ではあるが,既存のCADシステムを活用できず,また設計データベース自体も開発中という欠点を持っている.本稿では,既存のソフトウェア資産を生かす後者の立場で設計データベース機能の開発について検討する.始めに,既存のCADシステム(IBM統合化電子回路設計システムCIEDS)を対象として,設計データベース機能の必要性について述べ,次にこのシステムを核としその必要な設計データベース機能をいかにして追加するかについて検討する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-03-14
著者
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