仮名漢字変換システムにおける単語自動登録の一方式

概要

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現在、計算機で日本語を扱うために仮名漢字変換システムが主流となっており、仮名漢字変換の正変換率が計算機の使いやすさを大きく左右するといえる。正変換率を向上させるためにさまざまな研究が行われているが、基本的な変換手法がある程度確立されていることから、筆者は変換用の辞書を整備することが重要な課題であると考えた。システム側であらかじめ用意しておく辞書(システム辞書)の内容はもちろん、ユーザの手によって単語を追加登録していく辞書(ユーザ辞書)も理想的な内容になっていることが望ましい。そのために、多くのシステムでは単語登録の機能を提供することで辞書の整備をユーザに任せている。ユーザ辞書に単語を登録することはシステム辞書の不備を補うため、あるいはユーザに固有な単語に対応するために有効である。しかし現状の単語登録は、登録する表記の範囲指定、それに対応する読みの入力、さらに複雑な品詞情報の特定を要求しており、ユーザへの負担は大きい。本稿ではそのような負担をかけないために、単語登録を自動化するための一方式について述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1993-03-01