ニューラルネットによる制御のための規則獲得について

概要

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現在機械学習の研究が盛んに行われているが、問題を解決するための単一の系の学習を対象としているものが多い。集団を対象とする最適化手法には遺伝的アルゴリズムがあるが、これは集団を導入することによって問題全体を解く各系を最適化するアルゴリズムであり、各系が協調しながら問題を解決するというモデルではない。本研究では系の集団の学習に着目し、マルチエージェントモデルの一つとして、チームモデル(Team Model)を提案する。チームモデルは集団で問題を解決する際にまとめ役が構成員を適材適所に配置する様子を抽象化した単純だが強力なモデルである。さらに、チームモデルにおける学習の手法として、分業最適化学習法(Learning by Dividing the Problem Domain,DPD Learning)を提案する。分業最適化学習法は、複数の系が協調して問題を解決すること前提とし、問題を部分問題に分割し、各系が各自に適した部分問題を解くことにより問題全体の解決方法を学習する手法である。このアルゴリズムは、適材適所に配置された各系は部分問題だけに対処すればよいため、問題が単純化すること、したがって、系一つ一つは単純なものとなり、学習が容易になることが期待できること、また、系の間での競合的な学習効果が期待できること、により効率の良い学習アルゴリズムであると考えられる。チームモデルにおける分業最適化学習の例として、各系をニューラルネットで実現するチームモデル型ニューラルネット(TMNN)を取り上げる。TMNNは、チームモデルに基づき複数のニューラルネットを結合したものであり、分業最適化学習アルゴリズムに基づき自己組織化を行うことができる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1993-03-01

ニューラルネットによる制御のための規則獲得について

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