ファジィ言語によるあいまいな量的属性の表現と言語ヘッジ

概要

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自然言語で表現された知識を処理するためには言葉そのものが持つあいまいさを処理する必要がある。これまで我々は、積木の特徴を表現する"大きい"のようなそれ自身があいまいさをもった量的な属性をもつ言葉(形容詞)をファジィ論理によって表現することについて報告してきた。また、その形容詞を修飾する言語ヘッジ(副詞)のはたらきについても検討を行ってきた。ある1つの量的な属性を表現する言葉に注目するとその用途により、その言葉のもつ資質が少し異なる場合がある。同じ1つの言葉でも物理的な量を表現する場合と、具体的には表現することのできない我々の感覚的な量を表現する場合とがある。そこで、これまでは一括して扱っていた量的属性を持つあいまいな言葉を計量的な側面および真理値的な側面を持つ場合に分けて処理を進めることを提案する。「あの選手のバットはとても長い」という文章から例えば2メートルくらいの長さのバットをイメージする。このように、具体的な特徴量をイメージさせる場合をその言葉の計画的側面と呼ぶ。一方、真理値的側面を持つ言葉とは具体的な特徴量を表わすのではなく、その表現があてはまる度合を表現するものである。例えば「部屋がきれい」などがそれである。これは具体的な特徴量についての表現ではなく、我々の感覚的なものについての表現である。1つの言葉は常に同じ側面を持つのではなく、文の前後関係、その文の置かれている状況等によって動的に変化することがある。
社団法人情報処理学会の論文
1993-03-01

ファジィ言語によるあいまいな量的属性の表現と言語ヘッジ

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