X-Windowにおける機器に依存しない表色系による色彩表現
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概要
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伝統工芸品である博多織は、その色表現において伝統工芸士の卓越した技術により、非常に優れた特長を有している。近年は、ブライダルの素材、その他のファッション素材としても、注目を浴びている。しかし、この織物の織り上がりの色は、非常に複雑な工程を経て、多くの時間と人手を介してしか表現出来ず、試し織りを何度も繰り返して、望む色を得ることは不可能である。そこで、コンピュータデザインシステムの開発で、試し織りを省いて、コンピュータのディスプレイ上で織り上がり色がシミュレート出来ることが要請されてきた。現代の多品種小量生産に対応するためにも、ディスプレイ上で正確に織り上がり色が表現出来ることは、重要な技術となる。織物の織り上がり色を人間の個人差なしに、定量的に数値化することは、コンピュータで色を取り扱う上で、不可欠である。人間の目視に頼る織物の色や品質の評価は、不安定であり、定量的に考察が出来ない。このため、測色計を用いて色の数値化を行って、この数値をコンピュータのCRTディスプレイ上で正しく表現することを目指した。この際、色表現を従来の形式であるRGB値を用いると、機器によって異なる色がディスプレイ上に現れ、正確に基準の色を表現出来ない。X-WindowシステムのX11R5からは、機器に依存しない色指定が可能となった。このシステム上に均等色空間となる表色系であるCIE-L^*a^*b^*を用いて、基準の色を表示するプログラムを開発し、織り上がり色とCRTディスプレイ上の表示色の差違を出来る限り少なくすることが、本研究の目標である。
- 1996-03-06
著者
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