ユーザ操作に基づく電子メール分類方式
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概要
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近年、業務・教育・プライベート等様々な目的で電子メールが利用されるようになった。それに伴い個人の扱うメール数が増え整理や検索に費やされるコストが増大し、電子メールの本来の利用目的である業務やコミュニケーションに支障をきたすようになっている。このような大量のメールの整理のコストを軽減するためには、メールをある基準にしたがって自動的に分類することが有効である。電子メールの自動分類では、「正確性」「ユーザ適応性」が要求される。なぜならば、上述したように電子メールは日常業務のためのツールとして利用されており、正確に分類することができなければ業務遂行の弊害となってしまうからである。また、電子メールでやりとりされる話題や業務内容は時間を追って変化しておりそれに伴ってユーザの分類基準も変化していく。このような変化にすばやく適応できなければユーザの満足する分類はおこなうことができない。従来のテキストデータの自動分類の研究には、ユーザが定義した分類ルールを利用するものと、分類ルールを自動的に学習するものがある。ユーザ定義型の分類は正確性は優れているがユーザの手間が大きい。一方、学習型の分類では、正確性も低く、ユーザ適応のための学習時間が長くかかってしまい、電子メールのようにすばやい適応性を要求される応用分野には不適格である。したがって、電子メールを対象とした自動分類にはユーザ定義型分類が適していると考えられるが、「いかに簡単に分類ルールを入力保守できるか」という問題が重要になる。特に、プログラミングやルール記述に不慣れな非技術者による利用が増えると、この問題の解決が不可欠である。本稿では、この問題を解決するために『ユーザの意図する分類がどのようなものなのか、その一例をユーザ自身に入力させ、そこから分類カテゴリごとに共通するメールパタンを作成する』という手法を提案する。本手法によれば、ユーザは特別なプログラミング言語やルール記述形式を覚える必要はなく、分類例を示すだけで自分の意図する分類ルールを作成することができる。また、分類基準を変更しなければならない場合にも一回事例を示すだけですぐに分類ルールを修正することができる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1996-03-06
著者
-
田中 みどり
Nec C&c研究所
-
古関 義幸
日本電気(株)C&Cシステム研究所
-
工藤 正人
Nec C&c研究所
-
田中 みどり
日本電気(株) C&C研究所
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工藤 正人
日本電気(株) C&C研究所
-
古関 義幸
NECヒューマンメディア研究所
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古関 義幸
日本電気(株)c&c研究所
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古関 義幸
日本電気 C&cメディア研
-
古関 美幸
Necヒューマンメディア研究所
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