論理的知識と経験的知識を併用した故障原因絞り込み手法
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概要
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従来の故障診断システムでは、専門家の経験的知識をコード化したルールベースを利用する手法と、診断対象装置を構成する部品間の接続関係と各部品の動作を記述した論理的知識を利用する手法とが用いられてきた。しかし、前者には、マッチするルールがない場合には診断できない、ルールベースの構築・管理が困難である等の問題点があり、後者には、計算量が大きくなるので大規模な対象を扱えないという問題点がある。そこで、筆者らは、(1)論理的知識と経験的知識を柔軟に使い分けて診断を行う「適応能力」(2)過去の診断例から、その後の診断に利用できるような経験的知識を獲得する「学習能力」をもった知的故障診断エージェントの構築を目指し、そのアーキテクチュアを提案した。このアーキテクチュアでは、診断は、経験的知識のみを用いるフェーズと論理的知識のみを用いるフェーズとに分かれており、経験的診断に失敗すると、論理的診断をはじめからやり直さなければならない。本稿では、論理的知識と経験的知識を併用しながら故障原因を絞り込む方法を提案する。この方法では、故障原因候補を、より疑わしいものとそうではないものとに区別して保持する。疑わしさの違いは、テストパタンを生成するときに利用される。2種類の知識を併用して絞り込みを行うことで、効率的な診断が実現された。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-10-16
著者
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田中 みどり
Nec C&c研究所
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古関 義幸
日本電気(株)C&Cシステム研究所
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田中 みどり
日本電気(株) C&C研究所
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中茎 洋一郎
日本電気(株)C&Cシステム研究所
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古関 義幸
日本電気(株)c&c研究所
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古関 義幸
日本電気 C&cメディア研
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中茎 洋一郎
日本電気(株)c&c研究所
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