イースト細胞から浸出するグルタチオンについて
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概要
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低分子SH化合物グルタチオンはイースト生細胞中に多量に含まれている。イーストを水に懸濁した際に細胞中からどの程度このグルタチオンが溶出してくるかという問題はパン生地ドウの粘弾性とも関連して興味深い。著者らは通常パン製造に使われるのに近い条件すなわち, イースト : 2%食塩水=1 : 10(g/ml)の割合でイーストを25℃, 60分, 懸濁し, 乾燥酵母100g当り80〜90mgのグルタチオンが溶出することを, アロキサン法並びにグルタチオンリダクターゼ法を用いて確認した。圧搾酵母を同様の条件で懸濁した場合には, 溶出グルタチオンは認められなかったが, 圧搾酵母を半量の食塩と混合した場合には, 圧搾酵母100g当り13mgのグルタチオンの溶出がみられた。乾燥酵母からのグルタチオンの溶出に関して, 酵母の保存期間, 懸濁時の温度, 食塩濃度などの影響についても検討を行なった。
- 社団法人日本生物工学会の論文
- 1968-03-25
著者
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