林木のさし木に関する研究(第5報) : さし穗の葉量の多少とホルモン処理
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概要
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冬芽の形成が認められなかつた6月21日及び7月5日にさしつけた実験と冬芽の形成が明らかに認められた8月21日にさしつけた実験とでは発根は著しく相違していた。6月21日と7月5日とにさしつけた2回の実験では, 発根は葉量の多いほどよかつた。すなわち発根は完葉の場合に最もよく, 無葉の場合に最もわるかつた。8月21日さしつけた実験では葉量の多少の影響は著しくなくなつた。すなわち葉量が多いほど平均1さし穂当りの総根長は大きかつた。またこの時期には無葉のさし穂も殆んど腐敗しなくなり, 発根率は葉量のすくないほど高かつた。ホルモン処理をすると, 一般に発根は促進せられたが, 根の伸長だけは抑制された。6月21日, 7月5日にさしつけた実験においては截葉した場合に最高の発根率を示したが, 発根数と平均1さし穂当りの総根長とは完葉の場合に最良, 無葉の場合に最悪の結果を示した。一方8月21日にさしつけた実験においては, 発根率と発根数とは葉量のすくないほどよく, 平均1さし穂当りの総根長は截葉の場合に最も長く, 無葉の場合に最も短かかつた。
- 1957-08-25
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