奥日光のオオシラビソ林におけるシウリザクラの根萌芽および実生の動態
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概要
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奥日光のオオシラビソ林において, シウリザクラの根萌芽由来および種子由来の稚幼樹の動態を明らかにするため, その発生数, 生存数の変化および樹高成長を1988年から1991年まで調査した。種子由来の稚幼樹は, 発生から1年後にその70%から80%が死亡し, 3年後に生存していた個体は3%だった。一方, 根萌芽由来の稚幼樹は, 発生から1年後に約80%が生存し, 多くの根萌芽由来の稚幼樹は林床に4年以上生存し続けていた。また, 発生年の樹高成長量も大きかった。さらに, 根萌芽由来の稚幼樹の分散構造は強い集中分布を示していた。これは, 根萌芽由来の稚幼樹が母樹をとりまくように発生し, かつ, 小範囲に継続して発生する場合があるためだった。これらのことから, 根萌芽由来の稚幼樹は母樹からなんらかの支持を受けており, 生育環境の攪乱後の成長に有利である可能性が高いと考えられた。
- 日本森林学会の論文
- 1996-05-16
著者
-
福嶋 司
東京農工大学大学院共生科学技術研究院
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福嶋 司
東京農工大学連合農学研究科
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小川 みふゆ
東京農工大学大学院連合農学研究科
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小川 みふゆ
東京農工大学大学院連合農学研究科:(現)東京農工大学大学農学部植生管理学研究室
-
福嶋 司
東京農工大
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