キュウリ斑点細菌病菌に由来するストレプトマイシン耐性の緑膿菌および大腸菌への伝達について
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概要
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Pseudomonas syringae pv. lachrymans 75101 株の Streptomycin (SM) 耐性は, 混合培養法により Inc Pl plasmid RP4 を保有する Pseudomonas aeruginosa に伝達された。この伝達現象は RP4 を保有しない P. aeruginosa に対しては認められないことから, 可動化によることが推測された。そこで SM 耐性を受けとった転移組み換え体 P. aeruginosa ML 4600 (RP4+SM^r) からプラスミド DNA の抽出を試みたところ, 43.5 mdal のプラスミド DNA のみ抽出された。抽出されたプラスミド DNA を用い, P. aeruginosa M 1292 あるいは Escherichia coli C の形質転換実験を実施した。その結果, これらいずれの受容菌に対しても SM 耐性と RP4 の耐性マーカー (KM, TC, APC) が同時に形質転換された。また, これら形質転換体からは転移組み換え体と同様なプラスミド DNA (43.5 mdal) が抽出された。これら 43.5 mdal プラスミド DNA は P. s. pv. lachrymans の染色体に由来する SM 耐性遺伝子と RP4 (36 mdal) との組み換え体かもしれない。以上の成績から P. s. pv. lachrymans に認められる SM 耐性形質は同種菌のみならず, P. aeruginosa および E. coli へも伝達が可能であることが明らかにされた。
- 日本植物病理学会の論文
- 1983-04-25
著者
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