Alternaric acidのトマト細胞の微細構造におよぼす影響
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概要
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Alternaric acidの作用点を調べるため, 本毒素を処理したトマト葉の細胞を電子顕微鏡で観察し, 細胞の微細構造におよぼす影響を調べるとともに, 分析電子顕微鏡により数種イオンの分布を解析した。最も早い、毒素作用は, 10μg/mlの濃度で15分間処理した葉細胞の原形質連絡糸部分の細胞壁で, 高電子密度物質の沈着として現れた。その後, 原形質連絡糸近辺の原形質膜部分で, その変性と思われる膜の陥入が観察された。観察した原形質連絡糸部分のうち, 高電子密度物質の沈着は90%, また原形質膜の陥入は60%でみられた。高電子密度沈着物には組織由来のMgイオンが検出され, 電解質の漏出が示唆された。これらの観察より, 本毒素は原形質連絡糸近辺の原形質膜の変性を起こし, 電解質の異常漏出につながる膜透過性の変化をきたすものと考えられた。
- 日本植物病理学会の論文
- 1991-01-25
著者
-
西村 正暘
名古屋大学農学部
-
朴 杓允
帝京大学医学部整形外科教室
-
朴 杓允
帝京大学医学部整形外科学教室
-
LANGSDORF Gabriele
名古屋大学農学部
-
Langsdorf G
Nagoya Univ. Nagoya Jpn
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