メタレベルの拡張に適したメタレベルの構成法

概要

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メタレベルアーキテクチャを採用するプログラムでは, 通常, メタレベルは対象とする適応領域-ベースレベルの構造やその拡張・適応方式等-に特化された形で設計される.メタレベル自体を, アプリケーションに依存した部分とそうでない部分に分離できれば, 後者を再利用することによってメタレベル設計が容易になる.そのために, 本稿では拡張が容易なメタレベルの設計をアプリケーションに依存せずに行なう方法について論じる.拡張を容易とするために必要なことは, 安定で見通しが良い構造を導入し, その構造に従ってモジュールを組み上げていけるようにすることである.そこで, 本稿ではメタレベルアーキテクチャ一般について成り立つ構造としてベースレベル記述の構文木を考え, その構造の上にモジュールを載せるという方法を提案する.ここで, この方法では一つの構文に複数のモジュールを相互作用なしに共存させることができ, また, モジュール間のインターフェースを変数の単一代入として定義することにより見通しの良いモジュール間通信を実現する.これにより, モジュールを容易に後から導入してメタレベルを拡張することが可能となる.この方法の適用例として, 簡単な言語のインタプリタ, およびLRパーサジェネレータを示す.特に後者は(インタプリタやコンパイラなどの)典型的な言語処理系とは異なる構造のソフトウェアであるが, 我々の方法はこのようなものにも適用できることを示す.
一般社団法人情報処理学会の論文
2000-06-15

メタレベルの拡張に適したメタレベルの構成法

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