汎用クラスライブラリの構成方式に関する研究
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概要
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オブジェクト指向プログラミングにおけるソフトウェア開発において、クラスライブラリ、およびそれを有効に利用するための開発環境の役割は大変重要である。クラスライブラリを含めた開発環境を単なるソースコードのデータベースとしてだけ捉えるのではなく、情報を整理し、資産として再利用可能な形で蓄積してゆくための一手段として捉える必要がある。しかし、その一方でクラスライブラリを構成するための標準的な方法は示されておらず、設計者それぞれ固有のモデルに委ねられている。そのため利用者は、プログラミング言語の習得のみならず、各設計者によって作成されたクラスライブラリの理解をも強いられる。加えて、クラスライブラリは肥大化するばかりで、利用者の負担は増える一方である。ここに初心者がオブジェクト指向プログラミングになじめない理由の一つがある。そのためにも、クラスライブラリが備えるべき標準的な性質を設計者、利用者ともに認知する必要がある。本稿では、問題領域に特化しないという意味での汎用のクラスライブラリ、および、プログラミング言語に特化しないという意味での汎用のクラスライブラリを構成するための方法について考察する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-09-20
著者
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