内蔵型PrologプロセッサIPPの最適化コンパイル方式の提案と性能評価

概要

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Prologの高速処理を実現し,かつ既存のソフトウェアとの接続を可能とするために,汎用アーキテクチャ上にProlog高速処理機構を付加した内蔵型PrologプロセッサIPPの開発を進めている.本論文では,このIPPの高速化を図る最適化コンパイラ方式と各方式の性能評価結果について述べる.Warrenの命令セットをもとに高速化のための命令拡張を行うとともに以下の段適化方式を開発した.(1)次の条件を満たす引数によりインデキシングを行う最適引数によるインデキシング方式,(1)引数の種類によりユニフィケーションするクローズが1つに決まる引数,(2)第1ゴールのvar(X),integer(X)等の組込述語により種類が制限される引数,(3)定数,構造体を2個以上含む引数,(2)構造体およびリストのハッシングの時,その第1要素のハシシュ値まで参照する2-level indexing方式,(3)callerの引数が変数の時,他の引数でインデキシングする2-way indexing方式,(4)命令展開の実行順序最適化方式等のコード生成最適化方式.さらにモード宣言を用いて,read-modeの引数から最適引数を選択する等の拡張を行った.一般的なプログラムにより上記のインデキシング方式を静的評価した結果,97.8%の述語において最適な引数でインデキシングでき,モード宣言を用いると98.9%になった.また,ベンチマークにより推論性能を評価した結果,appendではこの方式による効果はなかったが,より一般的なプログラムであるq-sort,8-queenにおいて,各々Warren方式の1.2倍,2.8倍の高速化が得られた.
一般社団法人情報処理学会の論文
1988-06-15

内蔵型PrologプロセッサIPPの最適化コンパイル方式の提案と性能評価

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