分散メモリ型マルチプロセッサ用キャッシュ一致保証方式の設計と評価(<特集>新世代データベース技術 : インターネット・マルチメディア・モーバイルを中心として)
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概要
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階層バス型の分数メモリ型マルチプロセッサでは, キャッシュ一致保証方式としてディレクトリ方式を採用するものが多い.これは, 分散された各主メモリごとに各主メモリのコピーがどのキャッシュに存在するかを記録する方式である.しかし, この方式では, 主メモリ容量の増大にともなってディレクトリの容量が大きくなる問題がある.我々は, 商用計算機での実装を前提に, 小容量のディレクトリで分散メモリ型マルチプロセッサのキャッシュ一致保証を実現可能な方式を検討した.本論文では, バススヌーブ機能とディレクトリ方式を融合させることにより, キャッシュ一致保証を効率良く実装することを狙ったエクスポートディレクトリ方式を提案する.本方式は, マルチプロセッサを複数のクラスタ(複数のプロセッサおよび主メモリからなるグループ)に分割し, 各クラスタごとにエクスポートディレクトリを設け, システム全体でキャッシュ一致保証すべきかどうかを判定する方式である.タスクスイッチの影響も含めてOLTPプログラムを評価できるシミュレータを構築し, 提案した方式の性能評価を行った.その結果, 最適なタスクスケジューリング方式と組み合わせることにより, エクスポートディレクトリ方式によって2倍以上の性能向上が可能であることを明らかにした.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1998-04-15
著者
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森岡 道雄
株式会社日立製作所オートモーティブシステムグループCIS事業部
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黒沢 憲一
(株)日立製作所日立研究所第8部
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黒澤 憲一
日立製作所日立研究所
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森岡 道雄
日立製作所新事業推進本部
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森岡 道雄
日立 日立研
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