コンパイル型プロダクションシステムの高速処理方式
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概要
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本論文では,フレームをベースとするプロダクションシステムの高速化技術と実際のエキスパートシステムの分析結果について述べる.提案するコンパイル型推論処理方式は,従来のインタプリタ型やRETEネットワークをインライン展開した従来のコンパイル型とは異なり,ルールとフレームを共に命令列に変換して前向き推論を実現する方式である.その特徴は,コンパイラがレジスタを効率良く使用できること,フレームのスロットを高速に参照できること,複数のルールやフレームを効率良く実行制御できることであり,しかも,命令表現されたフレームを,推論実行中に生成,削除できる点にある.本コンパイル方式の効果を簡単なフレームとルールを用いてRETEアルゴリズムに基づくインタプリタと比較評価した結果,フレーム参照時間は8.5〜14.5倍高速であり,ルール条件部におけるスロット値の演算は25倍,ルール実行部におけるスロット値更新は22倍高速であった.また,認知行動サイクル全体では,14〜20倍高速であった.
- 1990-09-15
著者
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