基本動詞と動作名詞の組み合わせ表現の英日機械翻訳手法
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
英語の"take","have","make","give" などのいわゆる基本動詞は,様々な動作名詞(例えば"address")と結びつき,"make an address"(演説をする)といった多様な表現を構成する.この表現はDS(Delexical Structure)と呼ばれ,ニュースなどの一般的な英文に高頻度で出現する.英日機械翻訳でのDSの誤訳は,著しい翻訳品質の劣化をきたす,このため,DSが頻繁に出現する英語ニュース文を対象にした英日機械翻訳では,これを精度良く翻訳する手法が必要となる.このため様々なDSを調査したところ,多くは「文法的な変形性に富み,多くのバリェーションがあること」,「動作名詞の中心的な訳語を動詞化した意味を表すこと」が明らかになった.そこで,DSの構成要素の訳語を利用した「要素合成」による簡便な英日機械翻訳手法を提案した.この中で"have a disturbance"(妨害をされる)のように受動的に翻訳すべき場合があることを指摘し,このための条件を以下のように捉えた.(1)基本動詞はtake,haveである.動作名詞は次の特徴を合わせ持つ動詞から派生したものである.(2)他動詞派生である.(3)主語,目的語の意味制限としては意志を持つものである.(4)動詞の作用の結果,目的語にある変化を生ずることを主語が期待する.以上の知見を英日機械翻訳システムに組み込み,英語ニュース文に対して翻訳実験を行った結果,平均98%の正解率となり,有効な結果が得られた.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-02-15
著者
-
田中 英輝
日本放送協会放送技術研究所
-
相沢 輝昭
広島市立大学
-
田中 英輝
NHK放送技術研究所
-
田中 英輝
Nhk放送技術研究所:(現在)atr音声翻訳通信研究所
-
相沢 輝昭
日本放送協会放送技術研究所画像研究部
関連論文
- 単語格子とマルコフモデルによる日本語機能表現の解析 : 日本語機能表現辞書「つつじ」を用いて(解析)
- 部分文字列への最適な分割と文脈を考慮した変換による翻字処理(自然言語処理)
- 統計的特徴を利用した機能語の自動認定実験(多言語処理・質問応答)
- 形態素解析情報に基づく長い日本語ニュース文の分割
- 統計手法と言語特徴を用いたテキストアライメント
- E-015 複合語翻訳による異言語で記述された書誌情報の同定(E.自然言語・文書・ゲーム)
- 論文データベースからのイディオム用例検索(検索)
- 文書横断文間関係を考慮した動向情報の抽出と可視化(情報抽出・可視化)
- 特許, 論文データベースを統合した検索環境の構築(重要語抽出・検索・文書分類)
- 文書横断文間関係を考慮した動向情報の抽出と可視化(情報抽出・可視化)
- 特許, 論文データベースを統合した検索環境の構築(重要語抽出・検索・文書分類)
- やさしい日本語によるニュースの書き換え実験
- 文融合法に基づいた放送ニュースリード文の具体化
- ニュース要約のための簡易文脈解析(情報抽出・ラベル付与)
- E-011 長さ制限のない未知語形態素候補の自動生成(E分野:自然言語・音声・音楽)
- World Wide Webを用いた外国人名の英訳自動獲得(自然言語)
- World Wide Webからの外国人名の英訳自動獲得 (放送サービスに応用される翻訳・要約技術 特集号)
- 最ゆう単語列逐次比較による音声認識結果の早期確定
- 翻訳用例提示システムの設計・開発・運用
- 音声認識を利用した放送用ニュース字幕制作システム
- 混合正規分布型HMMにおける混合数の増加法の検討
- ニュース解説を対象にした音声認識の検討-言語的特徴の利用の試み-
- 連続音声認識のためのスタックデコーダの作成
- 2段階クラスタリングを用いた適応化音響モデルの学習
- ニュース音声認識システム(音声処理技術のデモの紹介)
- 2000-SLP-31-8 ニュースの直前原稿を利用した音声認識誤りの自動検出法
- ニュース音声認識のための言語モデルの動的適応化
- ニュース音声認識における直前原稿の利用法
- 固有表現抽出器を用いた、非直訳文書対からの固有表現翻訳対獲得(対訳表現獲得)
- 嗜好を考慮した評判情報検索手法(Web情報処理)
- 嗜好を考慮した評判情報検索手法(Web情報処理)
- 語の好感度に基づく自然言語発話からの情緒生起手法
- 肯定/否定意図を検出するチャットシステムのためのあいづち生成手法
- 配列アラインメントを用いた形態素レベルでの逸脱解消
- 階層分割型クラスタリングを使った文書ブラウザ
- 日英放送原稿翻訳者のための類似用例提示型翻訳支援システム
- ニュース音声認識における直前原稿を利用した認識性能の改善
- ニュース音声認識における直前原稿を利用した認識性能の改善
- ニュース音声認識における直前原稿を利用した認識性能の改善
- 英日機械翻訳のための基本語辞書の拡張
- 文脈素性のベクタ空間モデルを用いた日英翻訳選択 : SENSEVAL-2 日本語翻訳タスク参加システムの開発
- 節境界に基づく独話文係り受け解析の効率化(仮名漢字変換・形態素構文解析)
- 日本語節境界検出プログラムCBAPの開発と評価
- 用例ベース翻訳のための日英アライメント確信度語類似度を用いた訳語選択
- 単語類似度の尺度比較支援ツールの作成(言語知識・解析・言い換え)
- ATR-SLTシステム-SENSEVAL-2日本語翻訳タスク
- 放送ニュース文を対象とした効果的類似用例検索法
- 日英ニュース原稿の対訳コーパス化に関する基礎調査
- AP電経済ニュースからの定型パターンの抽出
- ニュース要約の実態調査と要約モデルの検討(コーパス, 学習, 対話, 要約)
- ニュース記事の日英翻訳支援システム--容易に翻訳例がさがしだせる (平成13年度 技研公開 特集号)
- 統計的手法を用いた日英放送原稿の単語対応づけ
- 統計手法と言語特徴を用いたテキストアライメント
- 木構造の属性を許す決定木学習アルゴリズム
- 長い日本語表現の高速類似検索手法
- 長い日本語表現の高速類似検索手法
- 衛星放送ワールドニュースの英日機械翻訳
- 学習可能性の理論 (情報科学の数学的理論)
- シナリオを対象とした構文解析規則記述法
- ニュース番組における認識率変動要因の検討
- GMMによる音響モデル用学習データの自動選択
- 木構造上の最適一般化を求める線形時間アルゴリズム
- 意味コード付き対訳データからの訳し分け情報の自動学習
- 日本語字幕作成用英日機械翻訳システムの研究経緯と今後
- 字幕作成のための翻訳ワークベンチ
- 対訳データからの「訳し分け情報」の自動学習
- 基本動詞と動作名詞の組み合わせ表現の英日機械翻訳手法
- 「基本動詞と動作名詞の組み合わせ表現」の英日機械翻訳手法(2)
- 外電経済ニュースの英日機械翻訳
- 外電経済ニュースの英日機械翻訳
- D-5-4 NHK年鑑を利用したニュースの構造化(D-5.言語理解とコミュニケーション,一般セッション)
- 心象の変化を考慮した指示詞の照応解析
- 日本語ゼロ代名詞補完のためのグローバルトピックの役割
- 自由展開タイプの対話のための対話処理システムに関する考察
- シソーラスを利用した言語データ最適一般化アルゴリズム
- シソーラスを利用した言語データ最適一般化アルゴリズム
- 動詞訳語選択のための「格フレーム木」の統計的な学習
- 英語ニュースデータベースの構築
- 英日機械翻訳における固有名詞処理
- 静止画検索システム FORKS の試作
- 類語国語辞典を介した意味マーカー付与
- 日本語「が」格の係り受け整合度の一計算法 : 基準名詞の個数に関する考察
- 日本語「が」格関係に関する考察
- 「やさしい日本語」ニュースの理解度テスト : ニュースのための「やさしい日本語」の設計に向けて(応用,自然言語処理)
- 「やさしい日本語」ニュースの理解度テスト : ニュースのための「やさしい日本語」の設計に向けて(応用,自然言語処理)
- ランダムウォークを利用した番組類似性評価
- やさしい日本語ニュースの公開実験サイト「NEWS WEB EASY」の評価実験
- やさしい日本語ニュースの公開実験サイト「NEWS WEB EASY」の評価実験
- 2-1 閲覧中のWebコンテンツを起点とした関連番組検索(第2部門 メディア処理2)
- 1-4 外部知識を用いたニュースオントロジー構築手法の検討(第1部門 メディア処理1)
- 21-1 多言語翻訳用例提示システムの開発と運用(第21部門 放送現業I)
- 11-3 放送ニュース翻訳を支援する自発的な情報提示へ向けて(第11部門 放送現業の今を見る)
- 18-6 ニュース原稿のやさしい日本語ニュースへの書き換え支援ツール : 日本在住外国人のために(第18部門[テーマ講演]人にやさしい情報メディア技術)
- 3-4 Wikipediaの変更履歴を利用した関連番組検索(第3部門 インタフェース・その他)
- D-025 更新履歴による注目度を利用した番組検索結果のリランキング(クラスタリング,D分野:データベース)