(2)アズキのピシウム苗立枯病の新病原
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概要
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アズキの不発芽・出芽不良がPythium spinosum,P.mamillatumに起因することは既に報告した(岡田ら,2001)が,これらとは異なるPythium属菌について病原性を検討した.本菌は出芽期のみならず生育の進んだ胚軸からも分離される.分離菌はアズキに対して病原性を示し,その症状は上記に加えて,生育不良を生じさせる.症状には品種間差が見られ,ホッカイシロショウズに強い病原性を示す.本菌(KF-0208)は30〜35℃で良好に生育する.蔵卵器は球形,平滑で直径15〜37(av.30)μmで,未充満卵胞子を内包する.蔵精器は鉤型,異(同)菌糸性で蔵卵器に2〜6個着生する.付着器は箒状である.20℃で膨状の遊走子のうを形成し,逸出管先端の球のうから遊走子を放出する.最大菌糸幅は8μmである.以上の諸性質より,本菌をP.myriotylum Drechslerと同定した.宿主範囲について検討したところ,インゲンマメ,ダイズ,リョクトウ,エンドウ,アルファルファ,トウモロコシ,ホウレンソウ,キュウリ,ナス,トウガラシ,イネ,コムギ,タマネギ,テンサイ,ダイコンに病原性を示した.
- 日本植物病理学会の論文
- 2003-02-25
著者
-
内藤 繁男
北大院農
-
児玉 不二雄
北植防
-
藤田 正平
中央農試
-
近藤 則夫
北海道大学農学部
-
近藤 則夫
北大院農
-
的場 百合香
北大院農
-
近藤 則夫
北大 大学院農学研究科
-
藤田 正平
道立十勝農試
-
近藤 則夫
北海道中央農試
-
岡田 貴
北大院農
-
岡田 貴
北海三共
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