(44)カランコエ疫病菌の同定及び根腐病菌Pythium myriotylum,Py.helicoidesとの病原性の比較
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概要
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カランコエ疫病は栄森ら(1993)によって報告されたが,題名は決定されていない.岐阜県でも2000〜2002年に同様の病害が発生した.分離されたGF101菌株は,有***官を形成しなかったが,胞子のうの形態や生育温度反応からPh.nicotianae(以降Pn)と推察された.そこで,同菌と栄森らの2菌株,及びPn標準菌株等の計6菌株についてrDNAのITS領域のRFLP分析を行なったところ,バンドパターンは菌株間で全て一致した.また,GF101菌株のrDNA ITS領域の塩基配列は,Pnの既報の配列と比較して97.1%〜99.5%と高い相同性が認められた.さらに,カランコエ由来の3菌株は何れもPn交配型A1との対峙培養で有***官を形成した.以上から,本菌はPh.nicotianae(交配型A2)であると考えられた.本病と類似した病徴を示す根腐病菌Py.myriotylum及びPy.helicoidesと病原性を比較した結果,Pnは低湿条件においても病原性が認められたのに対して,根腐病菌は多湿条件下でのみ疫病菌と同程度の病原性が認められ,病原性はPnの方が強いと考えられた.
- 2003-02-25
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