(45)Pythium graminicolaとその近縁種のリボソームDNAのITS領域とミトコンドリアのシトクロームオキシダーゼII遺伝子の多型及び形態に基づく分類
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概要
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Pythium graminicolaとその近縁種は,生息地や形態などの類似から,種の同定上混乱が生じている.そこで,本研究では,リボソームDNA(rDNA)のITS領域とミトコンドリアのシトクロームオキシダーゼII(Cox II)遺伝子の多型分析によりこれらの種を類別し,グループ間での形態を比較した.P.graminicola,P.arrhenomanes,P.aristosporum,P.aphanidermatum,P.myriotylumとして同定されている合計56菌株を用い,PCRにより増幅したrDNA-ITS領域とCox II遺伝子をそれぞれ4種と7種の制限酵素で切断し,バンドパターンによる類別を行った.その結果,供試菌株は9グループに分かれ,4つのグループには異なる種が混在していた.形態を比較すると,同一グループ内では,異なった種が混在するグループにおいても形態はほ類似していた.一方,グループ間では,3組で形態的に区別ができなかったが,他は区別された.以上の結果から,P.graminicolaとその近縁種の同定には,形態的性質だけでなく遺伝子レベルでの多型分析も必要であると考えられる.
- 日本植物病理学会の論文
- 2003-02-25
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