2台のカメラを用いた歩行者の検出・同定(画像情報)
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概要
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道路などを撮影した画像を用いて,そこを通過する歩行者を安定に検出,同定し,追跡する手法を提案する.提案手法は,画素単位の処理で進入物体の有無を判定する「進入物体検出」,その結果から1人1人の歩行者を同定する「歩行者同定」,同定された各歩行者を追跡する「歩行者追跡」の3段階の処理からなる.提案手法の1つの特長は「進入物体検出」において照明の変化に影響されず,影を検出しない利点を持つ2台のカメラを用いる方式を使用し,その方式の正しい動作のために必要な正確な幾何学的変換の決定とカメラの感度較正を行う方法を開発したことである.提案手法のもう1つの特長は,「歩行者同定」に正則化逆フィルタと呼ぶウイナーフィルタに似た処理を採用し,近接した歩行者に対して分解の良い同定を可能にしたことである.前記の2台のカメラを用いる手法では,「進入物体検出」において歩行者の上半身が二重映しのように広がって検出され,接近した歩行者が分離しにくいという欠点を持つが,この同定処理によってこの欠点を軽減した.屋外シーンを用いた実験では,照明の変化や影に影響されない追跡が可能であることが確認された.全体の追跡成功率は約93%であった.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2003-10-15
著者
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