マウス肝炎モデルを用いた肝障害の実験的研究 : エンドトキシンによる肝炎の劇症化と6-Amino-2-Naphtyl-4-Guanidinobenzoate(FUT-175)の阻止効果
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概要
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近交系マウスに同系肝抗原とアジュバントを免疫して肝組織内に単核細胞浸潤と軽度の肝細胞障害を誘導した上で, 少量のエンドトキシン(LPS)を静注し, 肝不全モデルの作製を試みた.その結果, 細胞浸潤の最も顕著なC57BL/6にLPSを投与した際に血清LDH及びGOTの高値を伴う広範な肝細胞壊死が認められ, 60%が24時間以内に死亡した.このモデルを用いて薬剤の効果を検討した結果, プロテアーゼ阻害剤の一種であるFUT-175(1.6mg/kg)をET静注1時間前に投与することにより, 組織学的にも血清酵素学的にも肝不全の発症がほぼ完全に抑制された.この薬剤の効果は用量依存性であると共に投与時間による差異が著しく, LPS静注後2時間以後に投与してもほとんど効果がみられなかった.これらの結果よりLPSにより惹起される反応, 特に初期のプロテアーゼ依存性の反応が肝不全の発症に重要な役割を果たすことが示唆された.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1990-04-30
著者
-
若新 洋子
千葉大学第一内科
-
上田 志朗
千葉大学第一内科
-
森 義雄
千葉大学第一内科
-
森 照男
千葉大学第一内科
-
小川 真
千葉大学第一内科
-
若新 政史
千葉大学第一内科
-
小川 真
千葉大学医学部附属病院腎臓内科
-
森 義雄
千葉社会保険・健康管理センター
-
家里 憲二
千葉社会保険・腎内
-
家里 憲二
千葉社会保険・検査部
-
若新 政史
千葉大学卒後生涯医学臨床研修部
-
若新 洋子
千葉大学医学部第一内科
-
吉田 弘道
三愛記念病院
-
牧野 康彦
川鉄千葉
-
吉田 弘道
千葉社会保険・腎内科
-
大藤 正雄
千葉大学医学部第1内科
-
大藤 正雄
The First Department Of Internal Medicine
-
牧野 康彦
千大・一内科
-
大藤 正雄
千葉大学第1内科
-
大藤 正雄
千葉大学 第一内科
-
畦元 亮作
千葉大学第一内科
-
牧野 康彦
千葉大学第一内科
-
畦元 亮作
県循環器病センター
-
上田 志朗
千葉大学大学院薬学研究院 医薬品情報学
-
大藤 正雄
安房医師会病院
-
大藤 正雄
千葉大 医
-
上田 志朗
千葉大学第1内科
-
小川 真
千葉大学第1内科
-
若新 政史
千葉大学第1内科
-
畦元 亮作
千葉大学第1内科
-
若新 洋子
千葉大学第1内科
-
森 照男
千葉大学第1内科
-
森 義雄
千葉大学第1内科
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