「体験学習:気づきの自由な話し合い」の援助的理解実現に及ぼす効果 : 自我指標を中心とした検討
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概要
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「体験学習:気づきの自由な話し合い」の効果が,援助的理解実現にかかわる自我指標を中心に検討された。自我指標に迫る若干の工夫をこらしたアンケートが,病棟勤務のナース12名をメンバーとする継続的な「体験学習」の前後の実施・比較検討された。その結果,次の知見が引き出された。「体験学習」後,1)自己世界の広狭の指標では,拡大方向へ;2)自己世界の窓の開閉の指標では,開示方向へ;3)自己世界に対する感情指標では,肯定感情の方向へ;4)自己と直面する事象・事態との距離指標では,近接距離方向へそれぞれの変容を示すということである。これらの知見は,「体験学習」が援助的理解実現に基本的な自我次元に相当の有力な効果をもちうること,また援助的理解実現が要請されるわれわれにとって,こうした自我のあり方が問われることを示唆しているといえる。After the training of interpersonal relationship botween nurses,changes of their ways of being of I(ego)related with actualization of humanistic care were investigated by a newly-devised questionnaire.Following results were found:1)The extent of self become extended;2)The way of contact with outer world change from self-closure to self-disclosure;3)The direction of feeling to self change from negatiove feeling to positive one;4)The psychological distance between self and concerned events with self or others become more accessible.These results seem to indicate that the training is effective on actualization of nurses'ways of being of I(ego)related with subjective healthy way.As our resposibility for the handicapped,we must actualize these ways of being ourselves as nurses actualized in this training.
- 1984-09-30
著者
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